ServiceNowアプリケーションの実装や保守を担う開発者を目指されている方や、ServiceNow認定資格のCSAを取得後、ServiceNowの機能や操作をもっと広げたい方を対象に、演習問題を作成しました。今回は、”外部データの活用”になります。学習状況の確認や今後の学習計画をたてる際に、演習問題をぜひご活用ください。
概要
ServiceNowアプリケーションの開発者を目指している方向けに、ServiceNowアプリケーションの構成、実装、メンテナンスに関する知識の定着や理解度の確認をするための演習問題になります。
今回の演習分野は、外部データの使用での”CSV または Excel 形式でのデータのインポート”およびに”REST を使用した外部データソースの統合”になります。
■演習分野(アプリケーション開発者)
- アプリケーションの設計と作成
- アプリケーションユーザーインターフェイス
- アプリケーションの自動化
- 外部データの使用
- CSV または Excel 形式でのデータのインポート
- REST を使用した外部データソースの統合 (テストとデバッグを含む)
- アプリケーションの管理
上述の演習分野は、ServiceNow Certified Application Developer試験仕様書(Utahリリース–2023年4月)での試験範囲を参照しています。
演習問題
外部データの使用に関する演習問題10問になります。
演習1. ServiceNowにデータをインポートする前に実行すべきことは、どれか
A. インポートするデータとそのデータの保存場所を理解する
B. インポートするデータとそのデータの保存場所を理解する
C. 不正確なデータを訂正する
D. 不要なデータを削除する
E. 上記すべて
正解: E
[補足説明]データをインポートする前にインポートの戦略(計画と検証)を定義しておくと、時間と労力を節約できます。インポート後に不要なレコードを削除したり修正したりすると、手間と時間がかかる場合があります。
[参考資料]データのインポート-インポートするデータの準備(ServiceNow Developer Program)
演習2. Excelスプレッドシートのデータをインポートセットでインポートする際の順序は、どれか。
A. [変換マップの作成]→[データの変換]→[ステージングテーブルにデータのロード]→[データの移動]→[データの完全性を検証]
B. [データ変換]→[変換マップの作成]→[ステージングテーブルにデータのロード]→[データの移動]→[データの完全性を検証]
C. [ステージングテーブルにデータのロード]→[データの移動]→[変換マップの作成]→[データの変換]→[データの完全性を検証]
D. [ステージングテーブルにデータのロード]→[変換マップの作成]→[データの変換]→[データの移動]→[データの完全性を検証]
E. [ステージングテーブルにデータのロード]→[変換マップの作成]→[データの移動]→[データの変換]→[データの完全性を検証]
正解: D
[補足説明]データは、データソースからターゲットテーブルに直接インポートされません。データをインポートする手順は次のとおりです。(1)ステージングテーブルにデータをロードする。(2)変換マップを作成する。(3)変換を実行して、ステージングテーブルからターゲットテーブルにデータを移動する。(4)データの完全性を検証する。の順序となります。
[参考資料]データのインポート-データインポートのプロセス(ServiceNow Developer Program)
演習3. 変換マップの説明として正しいのは、どれか?
A. インポートセットテーブルのフィールドと既存テーブルのフィールドとの関係を決めるマップ
B. インポートしたレコードの履歴を格納するために使用するマップ
C. インポートしたレコードを暗号化するために使用するマップ
D. 既存テーブルのリストとフィールドとの関係を決めるマップ
E. サードパーティーのデータインポート専用ツールと互換性を保つためのマップ
正解: A
[補足説明]インポートセットのフィールドとテーブルのフィールド (インシデントなど) の間の関係を定義するフィールドマップのセットです。変換時中、データは変換マップに基づいてインポートセットテーブルからターゲットテーブルにコピーされます。
[参考資料]インポートセットの主要な概念(ServiceNow 製品ドキュメント)
演習4. データをインポートする際、インポートセットのフィールド名(列名)がターゲットテーブルのフィールド名と一致するかどうかを判断するためのユーティリティは、どれか。
A. 一致フィールドの自動マップ
B. 変換マップ
C. マッピング支援
D. インポートログ
E. Automated Test Framework
正解: A
[補足説明]ServiceNow の関連リンクの[一致フィールドの自動マップ]をクリックして、ステージングテーブルの列を、フィールド名に基づいてターゲットテーブルの列と照合します。自動マッピングされたフィールドが [フィールドマップ]セクション (タブ) に表示されます。
[参考資料]データのインポート-一致フィールドの自動マップ(ServiceNow Developer Program)
演習5. 結合について正しい説明は、どれか。
A. 結合フィールドの一致が検出されたとき、ターゲットレコードはステージングテーブルからインポートされた情報で更新される
B. 結合フィールドの一致が見つからないとき、新しいレコードがデータベースに挿入される
C. 結合フィールドは、一つのフィールドしか設定できない
D. 結合フィールドは、複数のフィールドを設定できる
E. 結合フィールドは、必須ではない
正解: A, B, D, E
[補足説明]一致するものが見つかると、変換マップは新しいレコードを作成する代わりにレコードを更新します。false の場合、インポートセットアプリケーションは各変換に対して常に新しいレコードを作成します。複数のフィールドが結合に設定されている場合は、すべての結合値が既存のレコードと一致する必要があります。2 つのフィールドが結合に設定されていて、結合フィールドの一方に一致する値が見つかったものの、他方では見つからなかった場合、新しいレコードが挿入されます。
[参考資料]フィールドマップの作成-フィールドマップのフィールド(ServiceNow 製品ドキュメント)
演習6. ネットワーク経由で情報をやりとりするWebサービスにおいて正しい説明は、どれか。
A. ①コンシューマー、②プロバイダー
B. ①リクエスター、②プロバイダー
C. ①パブリッシャー、②プロバイダー
D. ①プロバイダー、②レスポンサー
E. ①コンシューマー、②レスポンサー
正解: A
[補足説明]Web サービスにより、アプリケーションはネットワーク経由で他のソフトウェアアプリケーションに接続し、プロバイダー (サーバー) とコンシューマー (クライアント) の間で情報を交換することができます。Web サービスコンシューマー (クライアント) が Web サービスプロバイダー (サーバー) に情報を要求します。Web サービスプロバイダーが要求を処理し、ステータスコードと応答本文を返します。応答本文が返されると、Web サービスコンシューマーは応答本文から情報を抽出し、抽出されたデータに対してアクションを実行します。
[参考資料]送信REST データ連携-Web サービスコンシューマーとしてのServiceNow(ServiceNow Developer Program)
演習7. RESTメッセージレコードの作成の際に入力するフィールドは、どれか。
A. 名前
B. RESTエンドポイント
C. 認証
D. HTTPヘッダー
E. HTTPメソッド
正解: A, B, C, D
[補足説明]RESTメッセージレコードを作成することで、REST Web サービスエンドポイントに要求を送信できます。REST メッセージを作成すると、REST メッセージレコードの値を使用して GET HTTP メソッドが自動的に作成されます。
[参考資料]RESTメッセージの作成(ServiceNow 製品ドキュメント)
演習8. RESTメッセージのレコードでサポートされている認証方法は、どれか。
A. 認証なし
B. 認証
C. クエリパラメーター
D. ユーザ名とパスワード
E. OAuth 2.0
F. 上記すべて
正解: A, B, E
[補足説明]一部の Web サービスではクエリパラメーターとして渡されるトークンを使用しますが、クエリパラメーターは HTTP メソッドレコードで構成されます。基本認証ではユーザー名とパスワードを使用しますが、[ユーザー名とパスワード] は選択可能な認証オプションではありません。
[参考資料]]送信REST データ連携-送信 RESTメッセージの作成(ServiceNow Developer Program)
演習9. 利用できるHTTP メソッドは、どれか。
A. GET
B. POST
C. PUT
D. UPDATE
E. DELETE
F. PATCH
G. 上記すべて
正解: A, B, C, E, F
[補足説明]GET や POST などの HTTP メソッドを定義して、Web サービスプロバイダーに要求を送信します。
[参考資料]]送信REST データ連携-HTTPメソッド(ServiceNow Developer Program)
演習10. 送信HTTP要求のシステムログで設定できるHTTP ログレベルは、どれか。
A. 基本
B. 昇格
C. 降格
D. すべて
E. 上記すべて
正解: A, B, D
[補足説明]より詳細なデバッグが必要な場合は、送信 HTTP 要求のシステムログを使用します。まず、ログに含める情報の量を設定します。HTTP メソッド定義の [HTTP ログレベルを設定] 関連リンクをクリックして、ログレベルを指定します。
・基本:最小量のデバッグ情報
・昇格:最小量より多いデバッグ情報
・すべて:最大量のデバッグ情報
[参考資料]]送信REST データ連携-送信 HTTP要求のシステムログ(ServiceNow Developer Program)
おつかれさまでした。外部データに関する演習問題10問を完了です。現在の学習状況の確認や今後の学習計画をたてるのに、ご参考になりましたら幸いです。
さらに知識を深める【アプリケーションの管理】
次は、ServiceNowアプリケーション開発者を目指されている方や、認定資格CSAを取得後、ServiceNowの機能や操作をもっと学びたい方を対象に、アプリケーション管理の演習問題を準備しています。演習問題にぜひトライしてみてください。
参考資料
以下の資料を参考に、外部データの使用に関する演習問題を作成しました。
- 送信 REST データ連携(ServiceNow Developer Program)
- ServiceNow 製品ドキュメント
以上、”[ServiceNow]演習問題で確かめる! 外部データの使用”となります。