Now Platformの最新版、Vancouverバージョンがリリースされました。それに伴い、ServiceNow認定資格もVancouverバージョンが2023年11月16日から開始されました。まずは、試験内容をしっかりとおさえて、資格対策の学習計画をたてましょう。Utahバージョンで勉強していた方にも対応できるように、変更点についても説明します。
概要
ServiceNow認定資格、CSA(ServiceNow Certified System Administrator)の試験仕様書が新しくリリースされました。Now LearningのKnowked Baseで、Vancouverバージョンの仕様書が、2023年11月6日から公開されています。
以下、VancouverリリースのServiceNow Certified System Administrator 試験仕様書について、確認していきます。また、前回のバージョン、Utahリリースとの違いにもついても確認していきます。
試験の目的
ServiceNow Certified System Administrator 試験は、合格者が ServiceNow システムの構成、実装、メンテナンスに役立つスキルと重要な知識を備えていることを証明するものです。この認定試験に合格すると、ServiceNow 認定パスを継続するために必要なスキルセットがあることも認められます。この認定は、個別コースの前提条件となっています。
※試験の目的は、VancouverリリースとUtahリリースで変更点はありません。
対象者
ServiceNow Certified System Administrator 試験は、ServiceNow のお客様、パートナー、従業員のほかに、ServiceNow 認定システム管理者となることに興味のある方を対象としています。
※対象者の内容は、VancouverリリースとUtahリリースで変更点はありません。
前提条件(試験準備)
CSA資格試験の受験資格として、以下のトレーニングコースを完了する必要があります。
●必須トレーニング
- Welcome to ServiceNow
- ServiceNow Administration Fundamentals
Tokyoリリースから、”Welcome to ServiceNow”コースが、ServiceNowから公式トレーニングのコンテンツとして、提供開始となりました。”Welcome to ServiceNow”コースは無償で日本語で学習できます。
ServiceNow Administration Fundamentalsのオンデマンドコースは、現在、日本語で提供されています。学習時間の目安は、18時間28分です。
学習内容は、ServiceNow プラットフォームの管理の基礎となります。実践的なレッスン動画、実際のユースケースの紹介、および演習アクティビティにより構成されています。ServiceNow システム管理者として必要な基本概念を学ぶことができ、オンデマンド形式のため、自身のペースで学習を進められます。
なお、インストラクター指導によるコースの費用は、ServiceNow Administration Fundamentalsで3日間コースで326,400円(税抜)です。[=136円/1LC×2,400LC](2023年9月28日時点) 実施方法は、バーチャル形式/Virtual Instructor Led Training (Zoom利⽤)にて、2024年6月末で実施されています。
●トレーニングスケジュールおよび費用【インストラクター指導】
ServiceNowトレーニング 国内開催スケジュール(2023年9⽉〜2024年6⽉)
ServiceNow Administration Fundamentalsコースを完了すると、CSA資格を受験するためのバウチャーを取得もしくは購入できるようになります。インストラクター指導によるコースを受講した場合は、そのコース費用の中にバウチャー費が含まれています。ServiceNow Administration Fundamentalsコースをオンデマンド形式で完了した場合、バウチャーを別途、購入する必要があります。
※前提条件の試験準備は、VancouverリリースとUtahリリースで変更点はありません。
試験の構成
VancouverバージョンのCSA資格試験の構成は、以下のようになっています。
- 問題数: 60問
- 内容: 多肢選択(正答は1つ)もしくは、複数選択方式(正答に該当するものをすべて選択)
- 試験の所要時間: 90分
- 受験料: 300USD(税抜)
- 受験方法: テストセンターにおける監督下の試験、またはオンライン環境における監督下の試験
- 参考資料: 試験中は、印刷物やオンライン資料は参照できません。
- 前提条件: あり。”Welcome to ServiceNow”と”ServiceNow Adminisration Fundamentals”の完了
試験の構成で、正解に当てはまるものをすべて選択する複数選択方式の問題は、問題の解答として正しいものをすべて選択する必要があります。完全正解でないと、得点にはならず部分点は与えられません。
※試験の構成は、VancouverリリースとUtahリリースで変更点はありません。
試験範囲
VancouverリリースのCSA資格の試験範囲は、ServiceNowプラットフォームの運用や実装で行う操作について、6つの学習分野から構成されています。学習分野ごとに、主題される問題の比率が異なります。
VancouverリリースとUthaリリースでのCSA資格試験の学習分野や出題の割合で変更点はありません。
●CSA資格試験の試験範囲
No. | 学習分野(Vancouverバージョン) | 出題の割合 |
---|---|---|
1 | プラットフォームの概要とナビゲーション ・ServiceNow Platform の概要 ・プラットフォームの機能とサービス ・ServiceNow インスタンス ・Next Experience Unified Navigation | 7% |
2 | インスタンスの構成 ・アプリケーションとプラグインのインストール ・インスタンスのパーソナライズ/カスタマイズ ・プラットフォームの共通ユーザーインターフェイス | 11% |
3 | コラボレーション用アプリケーションの構成 ・リスト、フィルター、およびタグ ・リストとフォームの構造 ・フォームの構成 ・フォームテンプレートと保存オプション ・詳細フォームの構成 ・タスク管理 ・Visual Task Boards (VTB) ・Reporting、ダッシュボード、および Performance Analytics ・通知 | 20% |
4 | セルフサービスと自動化 ・Knowledge Management ・Service Catalog ・Flow Designer ・仮想エージェント | 20% |
5 | データベース管理 ・データスキーム ・アプリケーション/アクセス制御 ・データのインポート ・CMDB と CSDM | 27% |
6 | データ移行と統合 ・UI ポリシー ・ビジネスルール ・System Update Sets ・ServiceNow でのスクリプティング | 15% |
VancouverバージョンへのCSA資格試験に移行した結果、分野別や各分野の内容については変更点はありません。
これまでUtahバージョンでの資格試験準備をされてきた方も、Vancouverバージョンの資格試験に移行しても、そのままの学習内容に、Vancouverバージョンでの追加機能をあわせて学習することで対応できそうです。
必須トレーニングと推奨資料
VancouverリリースのCSA資格試験の仕様書によると、以下のトレーニングと資料が資格試験の準備に役立ちます。
●必須トレーニング
- Welcome to ServiceNow [日本語]
- ServiceNow Administration Fundamentals
・ServiceNow Administration Fundamentals On Demand [日本語]
・ServiceNow Administration Fundamentals
●推奨資料
- ServiceNow Certified System Administrator 試験仕様書 Vancouverリリース – 2023 年11 月更新
- Candidate Journey Guide (認定資格受験ガイド) -認定プロセス全体をガイドするリソース
- Now Platform管理 -ServiceNow プラットフォームの概要
VancouverバージョンのCSA資格試験の内容をしっかりとおさえて、試験準備の対策、計画を立ててみましょう。
以上、”[ServiceNow]CSA資格試験の仕様書と変更点の比較分析【Vancouver|Utahバージョン】”となります。