ServiceNow認定資格、CSA試験に落ちました。不合格後、ServiceNowから届くメール内容を分析し、対策を考えて、今後の勉強方法を模索した体験記になります。
概要
ServiceNow認定資格、CSA試験を完了すると、画面に試験結果がすぐに表示されます。
「合格です。」と表示された受験者の方、おめでとうございます。
「不合格です。」と表示された受験者の方、残念です。大変恥ずかしながら、NowLibraryの私も、その一人です。めげずに頑張っていきましょう。
そのあと、登録したメールアドレスに試験結果がメールで届きます。結果内容がわかっている不幸のメールですが、内容をきちんと確認し、対策と今後の勉強方法を考えるのが、CSA試験の合格に向けた第一歩になります。
VancouverバージョンのCSA資格試験の仕様書とUtahバージョンからの変更点については、以下の記事をご参照ください。
結果
まずは、試験結果の内容となります。もちろん、まずは”不合格”の結果となります。
試験完了後、タイトル”試験の完了 – ServiceNow Certification”が届きます。その中で、トピックごとの情報があります。
私は、以下のような結果でした。
■トピック毎の点数:
- User Interface & Navigation : 46%
- Collaboration : 55%
- Database Administration : 35%
- Self-Service & Process Automation : 58%
- Intro to Scripting & Application Tools : 75%
“Intro to Scripting & Application Tools”分野は比較的とれていますが、”Database Administration”分野が全くとれていませんでした。
分析
トピック毎の点数を参考にして、出題分野及び試験全体の想定点数を算出してみました。ただし、トピック毎の”点数”を”取得割合”とみなしていますので、ご留意ください。
出題分野 | 出題割合(%) | 取得割合(%) | 想定点数* |
---|---|---|---|
User Interface & Navigation | 20 | 46 | 9 |
Collaboration | 20 | 55 | 11 |
Database Administration | 30 | 35 | 11 |
Self-Service & Process Automation | 20 | 58 | 12 |
Intro to Scripting & Application Tools | 10 | 75 | 8 |
All | 100 | – | 50 |
*想定点数の算出方法=出題割合×取得割合。100点満点換算による想定点数は、小数第一位を四捨五入。
トピック毎の点数を参考に、結果分析したところ、想定得点は、”50点”でした。ちょうど半分程度が正解していたようです。おそらく、この結果ですと、CSA資格試験の合格基準に大きくとどいていない感じですね。
分析での追記事項【Vancouverリリース】
2023年11月、Vancouverリリースに伴い、CSA資格試験の出題分野と出題割合が新しくなりました。今後、CSA資格試験を受験した後、”想定得点”を算出する場合には、以下の出題分野と出題割合の表をご活用ください。
出題分野 | 出題割合(%) | 取得割合(%) | 想定点数 |
---|---|---|---|
プラットフォームの概要とナビゲーション | 7 | ① | ② |
インスタンスの構成 | 11 | ① | ② |
コラボレーション用アプリケーションの構成 | 20 | ① | ② |
セルフサービスと自動化 | 20 | ① | ② |
データベース管理 | 27 | ① | ② |
データの移行と統合 | 15 | ① | ② |
試験全体 | 100 | – | ②の合計 |
①取得割合(%)の数値は、試験後、届く”タイトル”試験の完了 – ServiceNow Certification”のメール内容となります。
②想定点数の数値は、出題割合×取得割合で算出します。
CSA資格試験の合格基準は、旧試験と同様、70%以上の得点率が必要だと思います。
合格するには70%が必要?【ServiceNow認定資格-Candiate’s Journey Guide】
ServiceNowは合格最低ラインを公表していませんが、”合格するには70%が必要”については誤った情報である。との見解をServiceNowは示しています。
受験者が試験で不合格になった場合、各セクションのパーセンテージがメールにて、現在提供されています。認定資格受験ガイドにて、各セクションの平均スコアは72.6%であっても、不合格となる事例を公表しています。
参考に、ServiceNowの公開事例のデータをもとに、前述の換算表に適用してみました。
出題分野 | 出題割合(%) | 取得割合(%) | 想定点数* |
---|---|---|---|
User Interface & Navigation | 20 | 69 | 13.8 |
Collaboration | 20 | 100 | 20.0 |
Database Administration | 30 | 70 | 21.0 |
Self-Service & Process Automation | 20 | 58 | 11.6 |
Intro to Scripting & Application Tools | 10 | 66 | 06.6 |
All | 100 | – | 73.0 |
ServiceNowの上記の公開事例では、各セクションの平均スコアは72.6%と公表しています。今回、ご紹介の換算表で想定点数を算出したところ、想定点数が73.0点となりました。この結果から、想定点数を73点以下では、残念ながら不合格になることもあると思われます。
詳細については、Candidate Journey Guide (認定資格受験ガイド) の「試験結果を取得する-採点」の内容を一度、ご参照ください。
やっぱり70%でも試験に落ちる?
さらに、ServiceNowのサイトで、資格試験に関する情報がないかどうかを確認したところ、ServiceNow Communityにで、CSA資格試験の合格点についての議論がありました。
2022年8月頃にCSA資格試験を受けて、70%のスコアを獲得したが、結果は不合格だったそうです。スレッド名は、Regarding passing percentage of CSA Examです。
そのスレッドに対して、”正確な合格率は不明です。ServiceNowは資格試験の合格率を公表していません。噂によると、合格率は75%~80%程度と言われています。”や”少なくとも75%以上のスコアを取る必要があります。私は先週の木曜日に合格しました。次のテストも頑張ってください。”などの回答がありました。
このことから、やはり70%のスコアを取得しても、残念ながら不合格となるケースはあるようです。
詳細については、ServiceNow Communityのスレッド、”Regarding passing percentage of CSA Exam“で、内容をさらに確認できます。
資格試験のスコアや合格率【2023年6月4日追記】
ServiceNow公式学習サイト、NowLearningのKnowledge Baseにて、”ServiceNowは、資格試験の受験者にスコアや合格率を提供していません。”と2023年6月3日に公表しています。
本記事によると、”資格試験の合格・不合格の結果のみ共有されます。 ServiceNow は試験の合格スコアや合格率を公開または共有しないため、ソーシャルメディアで読んだり見たりしたことは証明されません。”とのことです。詳細は、NowLearningの「Certifiation Exam Score」(KB0011863)をご参照ください。
ベンダー資格試験の概要
次に、ServiceNow以外の他ベンダー資格試験の概要を調査してみました。各資格試験の合格基準や合格率などを参考にしたいと思います。以下、システム管理者に関するベンダー認定資格試験をピックアップしてみました。
ベンダー名 | 資格試験名 | 試験時間 | 合格基準 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
SAP | SAP Fiori System Administration-Associate | 180分 | 61% | 非公表 |
SAP | S/4HANA System Administration-Consultant | 180分 | 65% | 非公表 |
Salesforce | Salesforce 認定アソシエイト | 70分 | 62% | 非公表 |
Salesforce | Salesforce 認定アドミニストレーター | 105分 | 65% | 非公表 |
Salesforce | Salesforce 認定上級アドミニストレーター | 105分 | 65% | 非公表 |
Slack | Slack 認定管理者 | 90分 | 65% | 非公表 |
Professional Google Workspace 管理者 | 120分 | 非公表 | 非公表 | |
Microsoft | Microsoft Azure 管理者(AZ-104) | – | 700* | 非公表 |
AWS | AWS 認定 SysOps Administrator – Associate | 180分 | 720** | 非公表 |
*合格基準として、スケールスコアが使用されています。試験の結果は、1~1,000の換算スコアとして示されます。
**合格基準として、スケールスコアが使用されています。試験の結果は、100~1,000の換算スコアとして示されます。
合格率については、すべての資格試験で、”非公表”で確認できませんでした。
一方、合格基準は、ベンダーの資格試験の大半が、最低65%(6割5分)以上はとらないと合格が難しいようです。ServiceNowの資格試験も、厳しめにみて、70%以上の得点率を目指して、資格試験を準備したほうがよさそうな感じです。
対策と勉強方法
ServiceNowのCSA試験を受験したとき、試験時間90分のところ、残り時間にかなり余裕がありました。問題を早く解く練習よりも、正答率を上げていかなければならない。と思いました。
“CSAの試験結果の分析”に基づいて、自分の弱点である主題分野を中心に、CSAの学習範囲をきちんと見直し、知識を拡充する。出題割合が30%で一番高い分野、”Database Administration”について、取得割合が一番低く、35%程度しかとれていなかったので、”Database Administration”を重点的に、”User Interface & Navigation”、”Collaboration”や”Self-Service & Process Automation”の底上げしていくことを、CSA認定試験の対策としました。
また、無償の開発インスタンスを活用して、ハンズオンでNow Platformの設定操作についても、勉強の時間をとり、より知識の理解を深め、確実な定着を目指しました。
■学習リソース(CSA試験対策)
- Welcome to ServiceNow [日本語]コース (Now Learning)
- ServiceNow Administration Fundamentals On Demand [日本語]コース (Now Learning)
- Now Platform 管理 (ServiceNow製品ドキュメント)
- Candidate Journey Guide (認定資格受験ガイド)
後日談になりますが、本対策の内容で1週間、集中的に勉強した後、CSA試験に再チャレンジしました。試験完了のボタンを押し、試験合否結果がでるまでは自信があまりなかったですが、CSA資格試験にめでたく合格しました!
さらに資格試験を深める【問題分析と演習問題】
今後の勉強方法を模索したい方や、CSA試験受験前に弱点分野の洗い出しをしたい方向けになります。CSA試験の受験体験をもとに出題を分析し、復習としての演習問題を作成してみました。
資格試験を受験する【資格一覧と費用】
ServiceNowの資格試験の一覧と費用、難易度についての参考情報になります。資格試験を受験する際の前提条件や申込方法について、紹介しています。
以上、”[ServiceNow]CSA試験に落ちた。対策や勉強方法を考えてみた。【不合格体験記】”となります。