ServiceNow認定資格、Tokyoリリースのデルタ試験にいち早く受験しましたが、合格できず。不合格後、CSAのデルタ試験の出題を振り返りながら、再受験に向けた対策や勉強方法を検討した実体験記になります。再受験の合否結果もお伝えします。
概要
ServiceNowのデルタ試験を完了すると、Now Learningの画面に試験結果がすぐに表示されます。
「Result: Pass、試験を無事に完了しました」と表示された受験者の方、おめでとうございます。デルタ試験合格です。
「Result: Fail」と表示された受験者の方、つらいですね。デルタ試験をパスできず、再受験が必要となります。恥ずかしながら、NowLibraryの私も、不合格でした。2回目の受験に向けて、気持ちを切りかえていきましょう。
そのあと、登録したメールアドレスに試験結果がメールで届きます。Now Learningの画面に示された通り、メールで改めて、デルタ試験が不合格であったことをお伝えされます。メールタイトルは、”Sorry! You did not pass the Tokyo Delta – Certified System Administrator exam”です。
結果
まずは、試験結果の内容となります。上述通り、まずは”不合格”の結果となります。試験完了後、画面に自分の正答率が表示されます。
私は、以下のような結果でした。正答率が40%だったようです。設問数は10問でしたが、正答できた問題は半分も満たしていなかったようです。
ServiceNow公式学習サイト、Now Learningのオンデマンドコースである”Welcome to ServiceNow”や”ServiceNow Administration Fundamentals On Demand”における各単元の確認テストであれば、どの問題が不正解だったのかを回答後に確認できますが、デルタ試験ではどの設問が正解で、どの設問が不正解であったかを確認できません。
デルタ試験1回目の実体験を振り返り、原因分析と今後の勉強方法を考えるのが、デルタ試験の合格に向けた第一歩になります。
分析
自分の事前準備や受験中の状況を振り返りながら、デルタ試験の合格に向けて良かったことや悪かったことを洗い出してみました。まずは、制限時間、問題形式や種別を確認してみます。
■制限時間: 試験時間は60分。
【振り返り】一問一問じっくりと考える余裕あり。
■問題形式: 解答1つの複数選択肢もしくは解答するものをすべて選ぶ複数選択式問題。
【振り返り】出題比率は解答1つの複数選択肢が6割、解答するものをすべて選ぶ複数選択が4割。
■問題種別: “新機能”、”更新または変更された機能”および”廃止された機能”。
【振り返り】出題の大半は新機能や更新された機能に関するもの。廃止された機能の出題は少数。
Tokyoリリースにより、新しく追加された機能や更新・変更された機能を重点的におさえたほうがいい感じですね。メインライン試験のCSA資格では、該当するものをすべて選択する複数選択式問題では部分点は与えられません。と仕様書に述べられているので、解答1つの複数選択肢の問題を必ず正解しないと、デルタ試験の合格は難しそうですね。
また、デルタ試験の合格基準は非公表ですが、海外コミュニティサイトによると、得点率70%で合格した。との情報がありました。70%以上の得点率を目指して、資格試験を準備したほうがよさそうな感じです。
さいごに、デルタ試験の出題パターンについてになります。実際の受験体験から、CSAのデルタ試験の出題内容は、以下の主題パターンになると思います。
アプリケーションやツールに追加された機能
Tokyoリリースでの追加や変更された機能が何であるかを問う問題になります。たとえば、以下のような問題例が、このパターンにあたります。問題例作成で参照にした製品ドキュメントが英語版しかないため、選択肢を英語表記のままにしています。ご了承ください。
問題例1. Next Experience user interfaceの新機能は、どれか。
A. Sidebar
B. Configuring a custom menu
C. Next Experience Readiness Checker
D. Platform Analytics Workspace
E. Super Admin
正解: A, B, C
新規や変更された機能で実行できる内容
Tokyoリリースでの追加や変更された機能で何ができるかを問う問題になります。たとえば、「〇〇〇を実現するには、どの機能を使えばいいですか。」や「□□□できるようにしたい。どのようにすればよいか。」の設問になります。新規や更新された機能で、実行できる内容を理解しておく必要があります。
問題例2. 個人やグループとリアルタイムでコラボレーションしながら仕事ができるにするには、どうするか。
A. Sidebar
B. Configuring a custom menu
C. Next Experience Readiness Checker
D. AI Search
E. Admin Center
正解: A
対策と勉強方法
分析で明らかになった内容を参考にして、どのように対策や準備していくかについて、今後の勉強方法を考えてみます。
試験時間には十分な余裕がありますので、設問を早く解くよりは、一問一問の設問をきちんと解ける”内容理解”に努める必要があります。そこで、デルタ試験の内容理解をすすめるにあたり、どのソース資料で勉強するかどうかを見直してみます。
まず、Tokyoリリースの主要認定資格のデルタ試験仕様書をもとに、おススメのソース資料について自己評価してみました。
ソース資料 | 自己評価 | 内容 |
---|---|---|
デルタ試験仕様書 (日本語) | 〇:デルタ試験の概要を確認。 △:メインライン試験と違い、サンプル問題なし。 | |
製品ドキュメント (英語) | ◎:デルタ試験の出題内容をカバー。 △:日本語版がない。英語版で対応が必要。 | |
ServiceNow Store (英語) | △:製品は見つけやすい。機能の情報を見つけづらい。 △:日本語版がない。英語版で対応が必要。 | |
ServiceNowCommunity (日本語・英語) | △:知りたい情報があるかどうかは不確定。 △:知りたい情報があった場合、議論中で未解決。 | |
ファクトシート (日本語) | 〇:日本語で製品や機能を確認。 △:全般を簡易説明。詳細は確認できないことあり。 |
デルタ試験にのぞむにあたり、まずはデルタ試験の概要を”デルタ試験仕様書”で確認したあと、Tokyoリリースの製品や新機能全般を”ファクトシート”でサクッと確認するのが、最初の事前準備として良さそうそうに感じました。
次に、Tokyoリリースの製品や機能に関する情報を詳細に抑えるために、”製品ドキュメント”のサイトを活用します。
ここで突然ですが、”製品ドキュメント①+製品ドキュメント②”のダブル製品ドキュメント作戦で、デルタ試験を再受験することに決めました。選択と集中で、出題内容を網羅的にカバーしている”製品ドキュメント”をもとに、知りたい情報を検索しやすい状況で受験に臨みます。
製品ドキュメントの”Release notes summaries for Tokyo features”ページを参照します。Tokyoリリースの新機能、更新または変更された機能、さらに廃止された機能について、要約で整理されています。
たとえば、ネクストエクスペリエンスユーザインターフェイスの新機能についての出題がでた際、フィルター基準で条件を絞り込むと、ネクストエクスペリエンスユーザインターフェイスの新機能を即座に確認できます。
つぎに、バージョンを”Tokyo”かつ製品を”リリースノートとアップグレード”で絞り込んだ製品ドキュメントのページを参照します。Tokyoかつリリースノートとアップグレードでフィルターセットすると、合計207件の記事がでてきます。ページ最上位に、[Visual Task Board]関するリリースノートが表示されています。
この絞り込んだページから[ドキュメントの検索]でキーワード検索をすることで、知りたい情報を見つけ出し、確認したいと思います。活用するソース資料を選択と集中することで、検索スキルを高めることを、デルタ試験の対策としました。
デルタ試験の再受験と合否結果(2022年11月6日追記)
1回目のデルタ試験後、対策に基づき2日間ほど学習した後、CSAのデルタ試験に再チャレンジしました。1問1問を着実に解きながら進めた結果、CSA資格のデルタ試験にめでたく合格しました!
さらに知識を深めるTokyoリリースの新機能(2022年11月7日追記)
1回目の受験で不合格後、対策をたてて準備しましたが、残念ながら満点を獲得できませんでした。ダッシュボードに対する理解が甘かったのが足を引っ張ったように思います。そこで、Tokyoリリースの新機能について、もっと理解を深めるために、復習として演習問題を作成してみました。
CSAのデルタ試験の合格を目指している方や、合格後、復習したい方ともに、演習問題に一度チャレンジしてみてください。ServiceNowイチ押しのTokyoリリースについて、より知識を深めることができると思います。
以上、”[ServiceNow]Tokyo版のデルタ試験に落ちた。原因分析し勉強方法を考えてみた。【再受験体験記】”となります。